GYOMUハック―ビジネスチームとの二人三脚―
freee株式会社で初代GYOMUハッカーとして、GYOMUハックチームに所属しているmiryです。
これはGYOMUハック / 業務ハック Advent Calendarの14日目の記事です。
ビジネスチームの成長の歴史
会社はどんどん成長するもので、私の所属するfreeeも2012年の創業からぐんぐん成長してきました。
それにともなって、さまざまなファンクションのチームが生まれ、日々業務を行なって居ます。初めはエンジニアとサポートから始まったのですが、マーケティングとセールスが生まれ、カスタマーサクセスが生まれ、パートナーセールスやチャネルセールスが生まれ、とどんどん規模が拡大してきました。
このビジネスチームの急成長をエンジニアリングで支えてきたのがGYOMUハックです。
SaaSで乗り越えてきた3年間
freeeでは基本的にクラウドのツールを利用しています。セールスはSalesforceを利用していたわけなのですが、今思えば、Salesforceを利用していてよかったと思える3年間でした。
この急成長なので、1ヶ月後にはこのような業務が増えているからできるようにしてほしい、という急な依頼はざらにあります。
もし内製のツールだった場合、そもそもの要件に含まれていないので、機能改修が必要になります。しかし、Salesforceをはじめとする各種SaaSだと、機能自体は組み込まれていて、あとはどう使うかをカスタマイズしてあげればいいだけなので、かなり負荷が下がるのです。
円滑なハック〜改善〜のために
大切なコミュニケーション
コミュニケーションが大事とはよく謳われますが、私も本当にコミュニケーションが大事だと実感しています。
常日頃、ビジネスチームがどんな悩みを抱えているのか、雑談などでも聞けるようにアンテナをはっており、メンバーを見かけたら積極的に声をかけるようにしています。
そうすることで、相談するハードルを下げるようにしています。
あとは意図的にどんなことをやってきたのかを発信するようにしています。なるべく、表に出て、何か困ったらあの人に聞けばいいんだなという空気を作るようにしています。
課題把握は自分の目で
新しいものを作るにも、今あるものを改善するにも、まずは話を聞くところから始まります。その時に気をつけているのが、全部を鵜呑みにしないことです。
よく、「こういう機能をこう修正してください」みたいな依頼が来るのですが、そういうときは、何に困っていて、どういう状態にしたいのか」というヒアリングを行います。そうすることで、俯瞰して課題把握ができるのです。
また、実際に業務をしているメンバーの横で業務を眺めたりします。オブザービングと呼んでいるのですが、現場からあがる課題だけでなく、エンジニア視点でこれは実は課題ではないかというように気づけることが結構あるのです。
定着化はチャンピオンと共に
改善系のタスクの難点は「今できているのになぜ変えるんだ」です。
慣れている見た目やツールが変わるのはかなり大変です。しかし、メリットをきちんと説明し、GYOMUハックを進めなくてはいけません。
そんなとき私たちは、現場からチャンピオンを選び、プロジェクトを進めていきます。
チャンピオンが現場の声を聞き、GYOMUハックとやりとりをする。最初は当事者意識が薄いメンバーも、一緒に働いているチームのメンバーが取り組んでいるので、自分ごととなって協力してくれる。そしてリリース後もチャンピオンが中身をよく知っているので対応できる。
機能や仕組みを提供するのはGYOMUハックですが、オペレーションを実際に作り、育てていくのはビジネスチームのみなさんなのです。
GYOMUハックはサポートであり先導者
このようにビジネスチームの業務を支え、二人三脚で一緒に育てているGYOMUハックは縁の下の力持ち的なサポート役かもしれません。
しかし、ビジネスの成長を見据え、システム的な土台を整え、次に来るであろう未来に備えて施策を打っていくのもGYOMUハックなのです。
すべてのGYOMUハックはビジネスチーム無しではなりたたないので、良い関係を築きながら理想に向けて進めていけたらと思います。